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このサイトをはじめた理由

21世紀に入って早くも23年が過ぎた。22世紀までの道のりの約4分の1が経過したことになる。この間に人類が経験した変化は、それまでの歴史50年分をはるかに上回るのではないだろうか。

ここ何年かの社会の変わり様にはめまいしかおぼえない。かつてコンピュータオタクに占拠されていたインターネットは小学生さえも使うコミュニケーションツールになった。スマホという手のひらに入るコンピュータが世に行き渡り、リアルタイムで地球の裏側のニュースが入ってくる。行きたい場所への交通手段、所要時間が瞬時に弾き出せる。通勤、通学で満員電車に詰め込まれる、なんてことは過去のものとなりつつある。運転手のいない車に乗り込み、AIに行き先を告げるような時代は未来ではなく”すぐそこ”にある。

こうした変化が生活を楽にしたことは間違いない。銀行や郵便局に歩いていく必要はなくなったし、飛行機の予約もとれる。選挙の投票だってできる。テクノロジー万歳、である。

一方で、人々はそれに脅かされてもいる。これらの変化は僕らが望んで手に入れたわけではなく、時代が勝手に運んできたものだ。こんなことが可能だからさあ使え、という無言の圧力に、僕らは突き動かされている。こういう社会で泳いでいくには精神的なタフさが不可欠だ。それがない人間は今まで以上にあっさりと弾き出されるだろう。

だが皮肉なことに、今ほど精神のバランスを取るのが難しい時代もない。そしてその原因は他ならぬテクノロジーだ。押し寄せる情報に飲まれ、平常心を保つのはひどく難しい。僕らは皆、不安定なボールの上に乗りながら、スマホをいじくって生きている。救世主であるはずのスマホアプリも心の平穏という面ではまるで助けにならない。

人生のタイミングとは面白いもので、僕がそんなことをつらつら考えていたある日、心理学系の本を翻訳する仕事が連続して舞い込んだ。脳科学、マインドフルネス、心理療法、自分の専門とはかけ離れた分野だったので最初は戸惑ったが、やっているうちにその面白さに魅了された。そして色々掘り下げるうちに、これからの時代は、自分の内側、心に意識を向けることが必要なのではないかと思いはじめた。もっと言うと、人類存続の必須条件であるとさえ思えてきた。心に錨を下ろし、時代の流れに流されず、うまく泳いでいかなければ、やがてはAIロボットが人間になり、僕らがロボットにされてしまう。 

このブログは人間の内面についてのものだ。僕自身は人間の心についてあれこれ語るほどの知識も能力もないけれど、仕事柄さまざまな情報に接する機会は多い。そうした中で目からウロコの事実に出会うこともある。それをそのままコンピュータのハードディスクの片隅で腐らせておくのももったいない。ならばそれを整理して人々の目にさらしてみよう、というのがブログを始めた動機である。内容はそれこそ何でもあり、心理学の話から近い将来僕らが住むことになるバーチャル・リアリティーまで、幅広く取り上げるつもりだ。もちろん役に立たないネタもあるかも知れないけれど、その場合は遠慮なく読み飛ばして欲しい。

最後に一つお断りしておきたいことがある。僕は心理学の専門家ではない。情報の正確性には最善を尽くすつもりだが、間違ったことを書いてしまうかもしれない。その辺は、少々無責任だけれど賢明なる読者諸兄の分別に委ねさせて頂こうと思っている。また、その分野に知見のある方々のご意見、ご指摘はいつでも大歓迎です。 

では、よろしくお願いします。

岩下慶一

コメント

  1. こんにちは、これはコメントです。
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